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2014年春バラ総括
『庭埋め式化成発酵肥料』(2月25日の記事参照)で始めた今年のバラは
株の勢いが非常によくて葉が美しく、例年より花数も多かった
roses2014508-2.jpg

バラクキバチ被害にあったバラ(4月25日の記事参照)は
その後ものすごい勢いで復活
(赤い新枝はクイーン・エリザベス、紫の花はブルームーン)
ブルームーン2014525-1

全体的にはとても盛況だった今春のバラだが
久しぶりにしっかり肥料(油かす主体の有機物)を使ったため
油かすや米ぬかが「発酵」してアミノ酸のような有機態チッソになればいいが
現実には「腐敗」して、アンモニアや硝酸といった無機態チッソになれば
それが植物を軟弱化させ、結果として病虫害に弱くなる事が気になった

そもそもわたしが無肥料栽培を試みていたのは
この無機態チッソを避けたいがためだ
でも、チッソ不足では植物は弱り、かえって病虫害に弱くなる
だから、無肥料の目的はチッソを与えないことではなくて
微生物が供給する有機態チッソを与えることなのだけど
有機物を発酵させて有機態チッソにする発酵肥料の超手抜きバージョン
『庭埋め式化成発酵肥料』なんてできるのかどうか・・?!
今回の施肥がどのように影響したのかを振り返ってみよう

まず気になったのは生垣花壇のホワイトクリスマス
開き始めた段階で花弁が一部茶色になっていく
roses2014508-5.jpg

これはスリップス(アザミウマ)のしわざと思われるが
roses2014508-6.jpg

同じ生垣花壇でスリップス被害の出たバラは他にはなかった
生垣花壇2014512-1a

ただし、この花壇では
ピエール・ド・ロンサールとグラハムトーマスだけは生育が悪く
今は鉢上げして養生中だ

また、花が咲くころになって、ごく一部の株に黒点病が発生
中でも一番ひどいのが「たそがれ」で
花が終わるまで葉がもつのかどうか心配したが
元から葉に瑞々しさがなく、状態はよくなかった
roses2014508-7.jpg

枝葉が一気に増え、たくさんの蕾をつけた粉粧楼は
ウドンコ病がひどくなり、枝を半分以下に減らすと症状が落ち着いた
roses2014508-3.jpg

カーディナル・ド・リシュリューにもウドンコ病が出たが
カーディナル2014518-4

一番ひどいのが白モッコウバラ
ウドンコ病2014525-1

新芽はことごとくウドンコだらけになり
切り戻しても再び新芽がやられるので
この後、枝を降ろして主枝を短く切り詰めた
ウドンコ病2014525-3

上からウドンコ菌が降りしきる中
下のバラたちで影響を受けたのはカーディナル・ド・リシュリューと粉粧楼のみ
つまり、オールドローズと原種ばかりがウドンコ病になるってなぜなんだろう?!

病気についてはこんな感じで、とりあえず気になっていたべト病は出ていないし
何度も書くようだが、株の勢いは全体的にとても良い
一部のバラに出ている不調は、施肥よりも多分土の問題なのだろうと思う

一方、虫の被害については・・
この”かすり状”になった葉裏には
グンバイムシという虫がいることを今回初めて知った
特に込み合った葉に多く出るので、これは摘み取れば問題なしかと、、
グンバイムシ2014508-1

また、今回はアブラムシがかなり多かったが
その分、ヒラタアブやテントウムシが大活躍(写真右はヒラタアブの幼虫)
アブラムシ2014508-1 ヒラタアブ2014508-1

花弁の間にいるのは・・・
テントウムシ2014524-1a

テントウムシの幼虫
テントウムシ2014524-1

テントウムシの親と卵
テントウムシ2014508-1 テントウムシ卵2014511

あと、チュウレンジハバチの被害が少しと、青虫の類も少し出たが
昔のように毎晩ヨトウムシ退治をするようなことはなく
虫の被害は最初のころと比べてかなり減っていると思う
ということは
気になる無機態チッソの問題も少しは克服できているのかもしれない?!(期待)

さて、3月12日の記事の「本物の光合成細菌培養」はどうなったかというと・・・

結局赤くはならなくて、ニオイも材料を混ぜた時と変化がない
つまり光合成細菌は増えていないみたいだ、、--;
光合成細菌培養液2014501

まあこれについてはもう一度トライしてみるつもりではあるが
バラの葉を砂糖水で発酵させた「さわやか発酵液(光合成細菌モドキ)」を
この春も使っており(写真左)
これってホント良い香りがして、光合成細菌ではないにしても
活性剤としてはやはり効果があるように思う

今春の施肥については
まず2月に『庭埋め式化成発酵肥料』を作り始めて以来
一番花が終わる頃までは固形肥料の追肥はせず
その間、時々市販の魚アミノ酸液肥やワカメペーストに大豆の煮汁
更に「さわやか発酵液」や自家製乳酸菌、納豆菌を混ぜて土壌潅水してきた

一番花が終わる頃には
硫酸マグネシウムと自家製発酵肥料(固形)を追肥
久しぶりの硫マグがきいたのか、今は勢いの良いシュートが上がり
2番花の蕾もたくさん出ている株も多い一方で
2014607-1.jpg

そろそろ黒点病が広がりつつ株もある
kokuten2014607.jpg

梅雨の間には黒点病はそのまま広がり
やがてその株の葉はみんな落ちるのだろう・・・
それでも新芽が伸びて、その枝葉が夏に茂ってくれれば大丈夫
今年の株にはその勢いがありそうかな?!(期待)

バラ2014 | 20:36:18 | Trackback(-) | Comments(4)
□ コメント
黒点病の季節ですね。

kimiさんのところは、今年は樹勢がよいみたいで期待できそうですね。

我が家も黒点病がたくさん出てます。

もう最近は黒点病は気にならなくなりました。
最初の頃は黒点病の出ないようにするには。と考えましたが
どこにでもいる菌ですし一年を通して罹らないようにするというのは、
かなり難しいかなぁ。と思いました。

いまは黒点病に罹って一時的に葉を落としても回復できるような
樹勢(体力)の維持の方向でやってます。

面倒くさくなったというのもあります。(苦笑

実際、黒点自体で枯れることはないわけですし、黒点にならなくても
夏近くにはたいてい古い葉は黄色くなって落ちていきますし、
盛り返せる体力があれば花も咲きますので、そんなに怖いものでは
ないのかなぁ。と思えるようになりました。

初心者の頃、栽培本とか読むと黒点病は怖いみたいな感覚に
陥りますが、あれも、うがった考えをしますと薬剤や資材売るための
誘導、刷り込みかなぁ。みたいに思えてしまいます。
ガーデーニング誌とか見ますと完璧なお庭の薔薇の写真が多く掲載され、
これが理想です。これに近づけましょう。
と、多少なりとも無意識の内の刷り込みがあるようにも感じられます。
(今、一歩引いて考えると、あれは生活感のないモデル住宅みたいなもので
違うんだけどなぁ。とわかりますが初心者の頃は憧れもあり冷静に考えれず
にいたようにも思います。
雑誌である以上は色々なバイアスがかかっているのだ。ということに
気づかないといけなかったのかもしれません。)

そんなこんなで、黒点病を防ぐという方向より黒点病は当たり前で
日ごろから体力を付けさせて早く盛り返すようにするという方向へ
シフトしました。

ただ葉っぱが汚くなるのでウーンと思うとともに、
薔薇の先生とかには見せれないですけど。(^_^;)

置き場ですが、やはり夏はコンクリートの上は放射熱で厳しいですね。
なんらかの対策を練らないといけないかもしれません。


>>マメコガネがサクランボの葉を食べるというのは初めて聞きました
>>バラよりもそちらの方が美味しいんでしょうかね?
>>何か面白いです~^^

サクランボの葉は柔らかく齧りやすいのでしょうね。
葉っぱの量も多いので、たらふく食べれるのでしょう。



2014-06-09 月 12:14:22 | URL | おき #W/xj3oFY [ 編集]
梅雨になると黒点病は一気に広がりますねぇ、、
もう毎年の事で慣れてはいますが
「見栄え」の点ではホント悩ましい問題です--;

>面倒くさくなったというのもあります。(苦笑
あ~これは一番重要なポイントですね^^;
でもこうして”過保護”から”ちょうど良い管理”へと自然に変わっていくのだと思います

その間には完璧を目指す意識も自ずと変わってきて
規則通りの修行みたいなバラ栽培から
本当に楽しむ栽培になっていくのでしょうね

わたしも10年前はよく雑誌を見て色々憧れたものです
でも憧れのお庭をまねようとしても
思うところで思う植物が思うように育ってくれないため
そのうちあきらめて、”そこで育つものを育てる”という方針に変えました

>多少なりとも無意識の内の刷り込みがあるようにも感じられます

これはありますね、、
で、理想と現実のギャップに悩む期間を経てみんな自己流になっていく~
結局みんなそれぞれ気候も環境も違うし
本に載っている憧れのお庭が北海道だったら絶対まねできないって思うし^^;

それにしてもこのところの暑さと湿気で人間もそろそろバテ気味ですよ~--;
2014-06-10 火 00:12:44 | URL | kimi #K.EX7jD2 [ 編集]
そうですね。
バラなどは一年草と違って永い付き合いになりますので
あまり気張らずに緩く付き合うのがいいようです。

黒点については「バラは出て当たり前です」のような
価値観が広まると、また違ってくるかもしれませんネ。
(培養土の赤玉と同じで、実際には赤玉でなくても
同じような物でも普通に育つのと同じようなもの
なのかもしれませんネ)

蕾は間引いたりピンチしましたが、それでも二番花が
咲いたものは、咲いても小さくて一日で散ったり
チリチリになってしまうことが多いので、香りのよいものは
摘み取って風呂に入れアロマ感覚で楽しんでいます。

一番花は立派で、さすがに摘み取ることに躊躇し咲いたのを
鑑賞しましたが、二番花は気楽に楽しもうと思います。


>それにしてもこのところの暑さと湿気で人間もそろそろバテ気味ですよ~--;

湿度が高いと体がだるいですね~。
何をするにも億劫になりそうです。
ほんの少し前は爽やかな季節だったのですけどね。

2014-06-10 火 21:29:05 | URL | おき #W/xj3oFY [ 編集]
この時期2番花が咲いても雨と日照りでなかなか楽しめませんねぇ、、
というわけで、今は出てくる蕾はみんな摘み取ってます
開花しそうなものは切り花にしたり
もうお庭でバラを見る機会もだんだん減って行きそうです

おきさんのところでは「バラ風呂」ですか~おしゃれですね♪
こういう楽しみ方ができるのも無農薬栽培ならではですし
黒点病が出ても自然に任せる・・という感覚で栽培できるのはとても楽です
何と言うか、バラはこうあるべき!と決め付けない柔軟な栽培ができればいいなあと
最近はつくづく思います

>あまり気張らずに緩く付き合うのがいいようです

そうそう、ホントそうですね^^

2014-06-11 水 23:36:26 | URL | kimi #K.EX7jD2 [ 編集]
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